Zeke Deuxは、ワンマン公演を通して渋谷clubasiaを熱狂の渦にした!

渚月(G)とミリア(B)をバンドに迎え入れ、新体制として活動を始めたのが4月4日。その日から彼らは、一つの到達点として設けた8月28日に渋谷clubasiaで行うワンマン公演へ向けて精力的にライブ活動を重ねながら、作品も積極的にリリースしてきた。同時に渋谷clubasia公演は、新たな姿に進化したZeke Deuxが今、世の中にどう受け止められているのか。その真価を問う場でもあった。
この日はゲストプレイヤーとして、Zeke Deuxのシンセアレンジを含めたサウンドエンジニアを手がける櫻氏もキーボディストで参加。フロアの後ろまで大勢の観客たちが詰めかけた当日の模様を、ここへ記したい。

ステージ前方を覆った巨大な幕が、始まりの音色に合わせてゆっくりと開きだす。その音楽が猛々しい音を鳴らすのに合わせて、ステージ背景に巨大な炎の映像が映し出される。ステージへメンバーが勢いよく駆けだすたびに上がる歓声。そして‥。
どてっ腹をハンマーで何度も叩きつけるような激しく荒々しい音でせまる『Fata Morgana』が流れだした。マイクスタンドを振り回し、雄々しい声で歌うKakeru。楽器陣も、身体を揺らしながら豪快に音を叩きつける。フロアには早くもヘドバンや折り畳み、ときに拳を振り上げるなど、戦闘態勢の観客たちが大勢うごめいていた。メンバーも観客たちも、最初から理性のスイッチを切り、感情のアクセルを全開に暴れだす。

さらに攻撃のレベルを上げるように,Zeke Deuxは超高速で攻撃的な『Forbidden Chain』を突きつけた。エクストリームでハードな楽曲が作り出す音の圧が、感情を奮い立てる。観客たちも、さらに速く激しく頭を振り乱し、沸き立つ思いをメンバーらへ全力でぶつけていた。Kakeruの「飛べ!飛べ!」の煽り声に合わせてフロアのあちこちで人が飛び跳ねれば、間奏では、Harukaと渚月がステージ中央で背中あわせに寄り添い、気持ちを揺さぶる美しい旋律をハモらせていた。曲を重ねるごとに激しさを増してゆく。それこそがZeke Deuxらしいスタイルだ。
壮麗かつシンフォニックな音色が流れるのに合わせて、背景に古城の景色が次々と映し出される。Kakeruへ導かれた観客たちが、高く拳を突き上げる。「生きる証を見せつけろ、気持ちを空へ高く上げろ!」。Kakeruの言葉を合図に、『Alive』が始まった。高揚感を覚えるメロディアスかつエモーショナルな楽曲だ。演奏中、4人の生きざまを刻んだ歌へ共鳴するように、フロアには無数の手の花がずっと揺れ続けていた。激しい演奏の上へ美しいメロディーと旋律を重ねることで生まれる高揚感と興奮。だから気持ちが熱く昂り、高く掲げた両手を輝きを放つ彼らへ向けて捧げずにいれなかった。

MCでは、Kakeruが「ここへ至るまでの厳しい道を逞しく乗り越えてきたこと。共につかんだ揺るぎない気持ちを一緒に未来へ繋げていこう」と語っていた。
さらに激しさと攻撃性を増すように、次のブロックは『Unwavering Soul』からスタート。彼らは、最初から感情の牙を剥きだしてきた。激しく挑みかかる4人の姿勢へ共鳴した観客たちも、頭を激しく振り、大きく手の花を咲かせ、メンバーらへ思いをぶつけてゆく。剥きだした感情と感情をぶつけあったとき、そこには巨大な炎のような熱が生まれる。観客たちもずっと身体の火照りを抑えられず、その熱を放とうと高く跳ね続けていた。
さらに重厚かつ破壊的な音をZeke Deuxはステージの上から叩き下ろした。黒い衝撃を満載した『Catastrophe』の演奏に乗せて、観客たちが飛び続ける。身体を揺らしながら歌い演奏をするKakeruやミリアの姿に合わせて、観客たちも一緒に大きく身体を揺らす。互いに気持ちがシンクロしているからこそ、そこには、メンバーらの動きや曲の展開に合わせて観客たちが様々な動きを見せる儀式のような光景が生まれていた。
「自分らしく胸を張って」と投げた言葉を合図に、身体を激しく揺らして歌うKakeruの動きに合わせて、観客たちも身体を激しく横に揺らしだす。Kakeru自身の、いや、Zeke Deuxの生きざまを刻んだミドルメロウ&ヘヴィネスな『Myself』ても、この場に儀式のような様が生まれていた。ビートに合わせて身体を揺らしながら音を繰り出すミリア。Harukaと渚月のギター陣は、その場にどっしりと身構え、一心不乱に音を刻み続けていた。


メンバーが立ち去ったステージ。一人残ったKakeruは、ゲストプレイヤーとして、Zeke Deuxのサウンドプロデュースを担うキーボディストの櫻を招き入れた。
櫻の奏でるピアノの演奏に乗せて届けたのが、美しくも哀愁を帯びたバラードの『L』。人生を歌うロックなオペラシンガーと化したKakeruが、美しいピアノの旋律に乗せて、人の生を描き上げるようにおおらかに歌いあげる。この曲に、Kakeru自身のこれまでの人生や、これからの生きざま、仲間たちと一緒に未来を描きたい思いを深く詰め込んでいるからこそ、彼は一つ一つの言葉に思いを託し、観客たちの心へ歌の手紙として届けていた。
ここからは、櫻も加えたバンド編成で演奏。美しいピアノの音色を生かした曲として選んだのが、『Catharsis』。「特別な夜だ、みんなに愛を届けたい」と述べたKakeruの言葉を合図に,演奏はスタート。Harukaと渚月の弾く麗しいギターの音色も印象的だ。楽器陣の奏でる美しい音景色の上に、Kakeruが歌声の絵筆で、煌めいた景色を描き加える。なんて美麗な,でも、気持ちを熱く掻き立てる歌声と演奏だろう。ときに渚月に寄り添って歌うなど、Kakeruは心を揺さぶる歌を、観客たちの胸の奥にまでしっかり届けてくれた。
さらにこの編成で彼らは、Kakeruが優しく歌いあげる姿も印象的な、気持ちを解き放つ『Floraison』を演奏。背景に花々など美しい映像を投影。彼ら自身が、ステージの上で満開の花を咲かせるように華やかでスケール大きな世界を描きだしてゆく。フロアでは、大勢の人たちが手にしたタオルを回し、ときに大きく手の花を咲かせ、この場で咲き誇ることに喜びを覚えていた。

櫻を送り出し、ふたたび再びここから5人体制へ。Zeke Deuxはさらに雄々しき姿になり、ここからともに進撃しようと観客たちへ向けて『Advance to Glory』をぶつけてきた。彼らが激しく攻めるたびに、観客たちも身体を激しく折り畳み、ときに両手の翼を大きく広げ、ここから高く羽ばたく勢いで暴れていた。腰をグッと落として歌声を突きつけるKakeruの姿が勇ましい。落ちサビで、ピンスポットの白い光を浴びて雄々しく歌いあげる姿も胸を激しく揺さぶった。
艶かしい音色も印象的だ。Zeke Deuxは、ジャジーな要素も取り入れた『Succubus』を妖しさたっぷりに演奏。熱狂というライブの流れの中へ、巧みにフックとなる表情を描き加え、彼らは観客たちの心を乱れ酔わせてゆく。途中に、さりげなくメンバーのソロ回しを入れていたのも嬉しい見どころだった。

一気に場面を塗りかえるように,荘厳かつシンフォニック、感情を剥き出した攻撃的な演奏が炸裂。『Killing Me Softly』が始まったとたん、観客たちが激しく頭を振り乱し、フロアを右へ左へと跳ねながら移動してゆく。1曲の中、転調をするたびにいろんな攻撃的な表情を描きながら、彼らは観客たちの理性の螺子を狂わせてゆく。間奏では、Harukaと渚月が背中合わせでそれぞれにギターの旋律を交わし,ときに重ね合う姿も登場。さぁ観客たちよ、もっともっと人間を捨てて暴れ狂ってしまえ!
「ぶっ噛ましていくぞ!!」。Zeke Deuxは最後に『Lucifer』を全力で叩きつけた。気持ちを熱く煽るHarukaのギターの旋律を合図に、観客たちが頭を激しく振り、両の拳を突き上げ、サビでは手にしたタオルを振り回し、沸き立つ感情を思いきりメンバーらへぶつけていた。後半には、何度も繰り返される逆ダイの応酬も誕生。Kakeru自身がフロアへダイブをするなど、みずからも狂った魔獣と化していた。逆ダイを繰り広げている最中、ミリア、渚月、Haruka、Kakeruと、一人一人が順番にセンターへ立ち、暴れる観客たちをさらに煽っていた姿も強烈なインパクトを放っていた。

このままじゃ気持ちの収まりがつかないところに突如映像が流れだし来年のスケジュールが発表された。Zeke Deuxは次なる目標を渋谷WWWに置くことを宣言したのだ。そしてSEと共にメンバーらがふたたびステージへ。アンコールの最初に届けたのが、メロディアス/ハード/シンフォニックと、Zeke Deuxを形成する音楽性を満載したスケール大きな『Zero』だ。彼らが歌い奏でるたびに、目の前に次々にドラマが生まれだす。雄々しき様で進撃するようなエモーショナルかつメロディアスな楽曲が、高く旗を掲げ、勇ましく行進してゆく気持ちに染めあげる。だから大勢の人たちが、身体を揺らしながらも高く拳を突き上げ、心を奮い立てていた。終盤、ミリアがフロントに躍り出て観客たちを煽る姿も嬉しいインパクトだった。
美しいギターの旋律から、ふたたび雄大かつ長大なドラマを描くように、Zeke Deuxはミドルメロウな『Illuminate You』を届けてきた。言葉のひと言ひと言を祈るように歌うKakeru。その姿を楽器陣がしっかりと支え、背中を押してゆく。彼らが創出する歌世界へ溶け込み、溺れたい。一つとして、その思いを零したくない。
最後にZeke Deuxは、初披露になる新曲の『Schwarze Rose』を演奏。この日、来場者へ無料配布したCDに収録した楽曲だ。「身体中で感じてくれ」と叫ぶKakeruの言葉を合図に、ヘドバンの嵐が吹きすさぶ景色の似合う曲が飛びだした。『Schwarze Rose』、これからのZeke Deuxのライブへ熱狂を生み出してゆくに相応しい楽曲だ。どんなに激しく攻撃的でも、歌心をしっかり持っているところもZeke Deuxらしい。観客たちも、初見にも関わらず、すぐにノリをつかみ、身体を折り畳めば、逆ダイの景色も作りあげていた。Zeke Deuxの中に生まれた新たな逆ダイナンバー。Kakeruに至ってはダイブをするなど、早くもZeke Deuxのライブにおけるキラーチューンになっていた。

新曲の『Schwarze Rose』を通して、止まらない折り畳みと逆ダイの景色を作りあげたんだもの、もっともっと熱狂をむさぼりたくなるのも当然だ。櫻も含めたメンバーらが、三度(みたび)ステージへ。
ダブルアンコールの最初に届けたのが、『Place』だ。ミドルメロウな歌系の楽曲を通して、Kakeruはともに歩み続けてきた仲間たちや、この日から一緒に歩む仲間たちへ向けて、「貴方のいるこの場所が帰るべき場所」と歌っていた。フロア中の人たちも同じ気持ちだからこそ、高く掲げた手を大きく揺らしながら、「貴方のいるこの場所が帰るべき場所」とKakeruの歌に声を重ねていた。
そのうえでZeke Deuxは、エモメロ/ハードロックな『Reborn』を通し、この場をふたたびヘドバンや拳の突き上がる様に染めあげた。Kakeruの煽りに触発され、フロア中から「Oi!Oi!」と声が上がる。メロハーな表情も、彼らの魅力を語るうえでは欠かせない。途中、ミリアのベースソロや、渚月とHarukaのギターの掛け合いやユニゾンプレイも登場。歌で心が一つになれる。なんて気持ちが熱く高ぶる光景だ。
最後の最後にZeke Deuxはエモメロでハードエッジな『Phantom Pain』を叩きつけ、観客たちを暴れ狂う野獣に変え、この場にカオスな宴の様を作りあげていった。歌に心が酔い、強烈な音の刺激に身体が乱れ狂う。我を忘れて、いや、素っ裸の自分になって本能のままに騒ぎ、くしゃくしゃの笑顔で熱狂に溺れる。この一瞬一瞬が最高だ!だからこの時間が愛おしくて、またZeke Deuxのライブに足を運んでしまうんだ。

PHOTO:A.kwsk
TEXT:長澤智典
Zeke Deux 2026年TOUR [Dawn of The Luminous Tears]
2026.3.5(THU)福岡graf
2026.3.6(FRI)福岡graf
2026.3.25(WED)心斎橋CLAPPER
2026.3.26(THU)今池CLUB 3STAR
2026.4.10(FRI)SUSUKINO810
2026.4.11(SAT)SUSUKINO810
2026.4.19(SUN)仙台spaceZero
2026.4.20(MON)新潟CLUB RIVERST
and more…
TOUR FINAL
2026.6.24(WED)渋谷WWW (ONE MAN)
セットリスト
『Fata Morgana』
『Forbidden Chain』
『Alive』
『Unwavering Soul』
『Catastrophe』
『Myself』
『L-The New Story-』
『Catharsis』
『Floraison』
『Advance to Glory』
『Succubus』
『Killing Me Softly』
『Lucifer』
-ENCORE-
『Zero』
『Illuminate You』
『Schwarze Rose』(新曲)
-W ENCORE-
『Place』
『Reborn』
『Phantom Pain』