Empress インタビュー!

INTERVIEW

 2025年9月で、現体制として丸2年を迎えるEmpress。7月30日にCD発売したミニアルバム『MYGAME』を手に、彼女たちは8月31日(日)に青山RizMでEmpress NEW MINIALBUM RELEASE記念 ONEMAN LIVE「MY GAME」を行う。この日は、Empressの持ち曲を多く披露する。今は廃盤になり、音源として耳にできない曲たちも、今のEmpressの姿で披露してくれるのが嬉しい。この日のワンマンでは、今後のEmpressの進むべき方向性を示唆した新曲も披露する。4人が今、どんな想いで活動をしているのか。その胸の内を、新作やワンマン公演へ向けての言葉を介して紹介したい。

強い感情も、悲しい感情も、すべて一緒に抱えて、Empressと一緒に青春してほしい。

──現体制になって、もうどれくらいの月日が経ちました?

みつき 2025年9月で、ちょうど丸2年になります。時が流れるのは…。

LeA めちゃめちゃ早いよね。

みつき 以前もそうでしたが、今の体制になって、Empressの未来がより見えてきたというのかな。この4人なら、もっと先の景色を見ていけそうな気がしています。

──それぞれ、この2年間という日々についての想いを聞かせてください。

LeA ファンの方々が、「LeAの歌、魂が籠もってきたよね」と言ってくださる。その言葉を通して自分の成長を感じていれば、自分でも、3人の演奏にいろんな色を持った声を乗せて歌えるようになったなと思います。

──「いろんな色を持った声を乗せて歌えるようになった」という発言が気になりました。

LeA 以前までは、「この曲ではこんな風に」と考えながら歌っていましたけど。今は、曲の持つ世界観へ気持ちをすっと乗せてノリ良く歌えるようになった。そこへ、2年間の中での成長を感じています。

──作詞の面でも、みずからの感情を色濃く出した言葉の数々を、どの曲にも記していますよね。

LeA わたし、歌詞に記してある感情を聴いてくれる人たちへリアルに、しかもダイレクトに伝えたいし、その感情に溺れてもらいたい。わたしが凹んだ感情で歌ったら、聴いてくれる人たちの気持ちも凹んでほしいし、わたしの感情がアップしているなら、聴いているみんなの感情もアップしてほしい。強い感情も、悲しい感情も、すべて一緒に抱えてEmpressと一緒に青春してほしい。だから歌詞には、何時だって自分がリアルに感じている想いを記しています。

──マリーさんも、Empressのメンバーに加入したのが…。

マリー わたしも、9月で加入から2年経ちます。入って間もない頃は、前のベースの方と比べての言葉を投げる方々が多かったですが、今は、加入した頃と今を比べたうえでの成長した面を述べてくるように、ようやくEmpressのベーシストとして認めてくださったんだなと実感しています。しかも、経験を重ねるたびに「今のEmpressがいいね」と言ってもらう言葉が増えてきたから、この2年間の日々の中で、わたしも着実に成長を感じています。

──いおりさん、加入して間もない頃と比べたら、すっかりミュージシャンになりましたね。

いおり わたし、今のメンバーになってからとくに、「バンドの一員になれているなぁ」と感じています。わたしの場合、加入当初はコミュニケーションの取り方がよくわからず、いろいろ悩むことも多かったです。それを乗り越え、今では深い信頼関係を持ってバンド活動が出来ているから、以前とは感覚が違うのは自分でも感じていますし、今はすごく楽しく音楽活動をしています。

──今は、めちゃめちゃ音楽活動を楽しんでいるというか、本当に生き生きしていますよね。

いおり そうですね。Empressに加入したばかりの頃は、バンド活動自体をちゃんと理解できていなかったから、いろんな戸惑いがあったんだと思います。実際にプレイの面でも、ただただフレーズを追うだけだったのが、今は4人で音を重ねあわせるうえでの自分の役割を理解したうえでプレイに反映しているから、加入してからもそうだし、このメンバーになってからの2年間の日々を通しての成長も、ほんと著しいなと自分で感じています。

──みつきさんは、Empress唯一のオリジナルメンバーです。

みつき メンバーが変わるごと、1年やそこらでは、理想とする姿を確立するのは正直難しいこと。この4人で少しずつ経験を重ねるたびに、ファンの方々からも「今のEmpressの音楽がいいよね」と言ってもらえる言葉が増えたし、自分たちでも、ようやく理想とする形を追い求める土台をこの2年間で作れたなと感じています。だからこそ、ここからは4人で掲げた理想の音楽スタイルを追い求めていくつもりです。

音楽を楽しむのに年齢は関係ない。年齢も肩書もまっさらに。それこそBrand newして、私たちと一緒に駆け抜けていこう。それもまた青春じゃない!

──先日、Empressは最新ミニアルバム『MYGAME』をCD発売しました。ここには、尖った表情から爽やかなロックチューンまでを収録。Empressの持つ幅広さを示しました。

いおり エッジ鋭い音楽性は、もちろん。スタイリッシュな表情まで見せてきたからね。

──収録したのは、どれもライブで磨きあげてきた曲たちですよね。

みつき そうです。セルフカバーをした『Rebuild』以外の4曲は、このメンバーになってから作った曲たちばかり。ここには、ライブを通して磨きあげたうえで、「今なら理想とする形にしていける」と判断した曲たちを収録しました。『MYGAME』をリード曲にしたのも、これからのEmpressの色を出していくうえで相応しい表情と判断してでした。

──LeAさん、『MYGAME』の歌詞に数々の強く刺激的な言葉を記せば、畳みかけるように歌声をぶつけてきました。
 
みつき ライブでは、『MYGAME』を通してお客さんたちと声の殴り合いをしているよね。

LeA ライブになると、歌うどころか、殴りかかる勢いでお客さんたちへ言葉を投げているからね。『MYGAME』は、冒頭から殴るような振りをしながら、「Burn your eyes!」と力強くサビを歌って始まる楽曲。わたしは最初から相手(目の前の人たち)をぶち噛ます勢いで歌えば、お客さんたちも最初からパワー全開でぶつかってくる、『MYGAME』はまさに、闘いあうような様をその場に作りだす楽曲です。
 『MYGAME』とは、勝つのが決まったゲームのこと。歌詞には強い言葉を並べているからこそ、前向きかつ力強い意志を持って歌うんですけど。言葉を投げつけるように歌うたび、お客さんたちの熱量もどんどんアップしていき、何時しか身を乗り出して騒いでいる。ギターソロもすごく熱いから、みなさんがブワーッと盛り上がれば、その様を見て、わたしたちのテンションもさらに上がるから、気づいたら互いに熱くなって毎回バトルをしています。

──歌詞には、LeAさん自身の勇ましい気持ちが、いろんな力強い言葉を通して書かれています。

LeA 歌詞には、わたしが普段から使っている言葉をできる限り折り込んでいきたいなと思ってる。『MYGAME』にはとくに、歌っているときにわたしの感情がノリやすい言葉を多く入れています。だから、聴いてくれる人たちも、わたしの感情を受け止めやすいんだろうなと思います。

──LeAさんといえば、『MYGAME』の歌詞のように、みずからの生きざまを強い言葉で、しかも、巧みな表現でぶつけてゆく印象があります。でも『Brand new stage』では、「青春」という言葉も用いながら、かなりストレートに感情をぶつけていますよね。そのギャップも嬉しい魅力として胸を揺さぶりました。

LeA みつきから曲を手渡されて聴いたとき、「あっ、これは絶対に青春ソングだ」と思って、青春をテーマに書きました。以前までの自分なら、青春をテーマに想いをストレートにぶつけることはなかったと思います。だけど、この仲間たちとなら青春というテーマも上手く昇華できるなと思い、浮かんだ思いを、ここへ全部詰め込みました。
活動をしている中、お客さんたちから、「自分はもう青春と言える年齢じゃないよ」という言葉をよく聞くんですね。 同時に、「Empressのライブに触れていると青春を感じる」という言葉も耳にする。ならば、そういう言葉へのアンサーソングとして、「音楽を楽しむのに年齢は関係ない。年齢も肩書もまっさらに。それこそ、Brand newして私たちと一緒に駆け抜けていこう。それもまた青春じゃない」と伝えたかった。だから、ポジティブな感情を直接的な言葉にして、この歌詞へ詰め込みました。

──マリーさんも、青春しています?

マリー Empressでの活動自体が青春ですし、すごく楽しんでる。わたしの中での青春といえば駆け回る印象だから、『Brand new stage』のベースラインも駆け回っている。そこへ、わたしなりの青春らしさを出しています。『Brand new stage』もそうだし、『MYGAME』や『少年の翼』もそう、この曲たちには、リズム隊が生み出す魂のビートが刻まれている。中でも、ミドルテンポの『少年の翼』の中、わたしといおりのビートがドンピシャで絡み合う魂のビートには、ぜひ注目してください。

いおり 一緒に演奏をしていて、すごく気持ちがいいからね。とくに『少年の翼』は、マリーのベースが歌っているからこそ、そこへ寄り添うように叩いています。わたし自身のプレイが、以前よりも3人の歌や演奏を生かす叩き方をしているから、自分でもEmpressの曲たちをプレイしていてすごく気持ちいいです。

──『晴レノチSummer』では、メンバーみんなで掛け声もあげてはしゃいでいます。

いおり ライブでは、みんなも一緒に声をあげて盛りあがっているからね。しかも、お客さんたちも「イエーイ!!」って言いながらピースをするなど、めっちゃギャルしています(笑)

みつき ファンの人たちが、「ギャルピースの曲」と言ってるくらいだからね。

──収録した5曲を通して、1枚の作品の中へいい感じで振り幅を出していますよね。

マリー 格好いい楽曲からクールな雰囲気、盛り上がれるポップチューンまで、ライブで味わいたい曲ばかりを並べました。

みつき Empressはハードロックをベースにしているけど、その枠にとらわれず、自分たちが形にしたい音楽性を自由に表現すれば、その自由さこそが今のEmpressらしさ。ハードロックという根底にある指標がぶれさえしなければ、ハードな曲も、ポップな曲も、メロディアスでミドルな曲も、何でも有りだと私たちは思っています。

──中には、前メンバーで制作したシングルに収録した『Rebuild』の新録バージョンも収録しています。この曲のドラム、まだいおりさんでは…。

いおり わたしではなかったです。ただ、レコーディングを終えて以降に加入が決まったから、当時の『Rebuild』のMVには、後ろにちょこっとだけ映っています。『Rebuild』は、わたしがEmpress加入当初に覚えた曲。あの当時からだいぶ成長をし、演奏の面でも、自分なりに求めるノリを出した叩き方をしてレコーディングをしたので、そこへ注目してください。

──『Rebuild』を、このメンバーでふたたび新録した理由も教えてください。

みつき 『Rebuild』を収録した作品は、今や廃盤になり、入手困難な状態です。その作品の中から1曲新録したいとなったときに、「ここから夢をつかみたい」という思いを記した『Rebuild』の歌詞が、今の自分たちの気持ちにも重なるから選びました。

LeA 『Rebuild』の歌詞はすごく前向きだし、わたしの気持ちとも重なるからこそ、わたしのポジティブな感情をすべて声に乗せ、しかも、今のわたしが出せる最大限の力強さを持って歌入れをしました。

マリー どの曲もライブと音源では聴こえ方が違うから、両方の形で、それぞれの楽曲を楽しんでほしいなと思ってる。とくに、CD盤自体がね。

いおり 汗と涙と魂の結晶になる作品。だからこそ、ぜひ聴いてください。

私たちの中では、「Empressのワンマン公演は20曲以上、2時間半くらいやるのが当たり前」の感覚になっているからね。

──8月31日(日)には、青山RizMでEmpress NEW MINIALBUM RELEASE記念 ONEMAN LIVE「MY GAME」を行います。この日は、Empressの持ち曲を…。

みつき 多めに披露しようと思っています。さらに、新曲も初お披露目するからね。

──Empressのワンマン公演は毎回内容たっぷりですが、さらにボリュームがアップしそうじゃない?

マリー 私たちの中では、「Empressのワンマン公演は20曲以上、2時間半くらいやるのが当たり前」の感覚だからね。

みつき しかも、途中にいろんな催し物も入れながら。Empressのワンマン公演では、毎回かならず新曲を披露すれば、今回も用意しています。

LeA ワンマン公演では、Empressの持ち歌をなるべく多く披露する予定です。しかも、すべての楽曲に感情もノリもと全乗せしていきますから。

──ワンマン公演を通して久し振りに聴ける楽曲が出てくるのも、楽しみの一つです。

みつき それは、私たちも一緒。イベントライブだと、どうしても時間の制限があって、演奏したいけど外さざるを得ない曲たちも出てくるけど、ワンマン公演ではそういう曲たちも披露できるからね。ただ、私たちも久し振りに演奏する曲も多いから、また思い出さないと。

──ワンマン公演へ向けての思いも一人一人お願いしようか。

マリー 今回も演奏陣のリズムセッションをやるから、どんな演奏を見せてゆくのかも楽しみにしていてください。

いおり ワンマン公演では、等身大の私たちを見せていくから、今のEmpressの姿をたくさん見てほしいです。

みつき 1ステージ入魂します!!

LeA 今の私たちが持つすべてをぶつけ、来てくださる人たち全員を笑わせ、泣かせ、楽しませてと、いろんな感情の渦を巻き起こしますし、わたしたちも感情を全部乗せした姿を見せていきます。Empressには、激しい曲も、悲しい曲も、笑顔になれる楽しい曲も、攻撃的な曲もと、喜怒哀楽すべての感情を持った曲たちを網羅しています。それらすべての感情を、ワンマン公演を通して味わってください。

これからのEmpressは、80年代のハードロック/LAメタルのような音楽性を追求していきます。

──そして、今後のEmpressですが…。

みつき これからのEmpressは、時代と逆行した姿を見せていきます。具体的にいうなら、今回のミニアルバム『MYGAME』のジャケットや最新MVに映し出されたヴィジュアル姿で見せている、80年代のハードロック/LAメタルのような音楽性を追求していきます。ワンマン公演で初披露する新曲は、その先駆けになります。もちろん、今後も幅広さは出していくけど、まずは、4人が一つ明確に掲げた80年代ハードロックというスタイルを軸にして、新たな曲たちを生み出していくつもりです。女版MOTLEY CRUEじゃないけど、そういうスタイルを掲げた日本のガールズバンドの第一人者になっていけたら理想ですよね。

マリー スタイリッシュで格好いい女性像をイメージしながら、良い意味でロックとセクシーさも紙一重にした姿を見せていけたらなと思っているから、今後のEmpressにも期待していてください。

TEXT:長澤智典

Empress「MYGAME」MV FULL
https://www.youtube.com/watch?v=Ae0CuyxqXgI&list=RDAe0CuyxqXgI&start_radio=1

Empress「MYGAME」全曲視聴
https://www.youtube.com/watch?v=FvfY2UyJ98M

【CD情報】
『MYGAME』
レーベル:ジリオンモードプロダクション
規格番号:ZMR-039                                     
販売価格:\2,200(税抜価格\2,000)
収録曲
1.MYGAME
2.Rebuild
3.少年の翼
4.Brand new stage
5.晴レノチSummer

【ワンマンライブ情報】
2025年8月31日(日)青山RizM
New MiniAlbum 『MYGAME』
Release ONE-MAN LIVE
出演 : Empress / Sirius(Guest)
■ご予約(入場順 : ①→②→③→④)
①会場物販前売チケット(番号順)
②イープラス(整番順)
https://eplus.jp/sf/detail/4300470001
③DM予約
④当日券

SNS
https://x.com/Empress_tw

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