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ナイトメアダーリンというグループが歴史を終えようと、「愛してる」の言葉で繋がりあった関係は、けっして途切れることはない。

LIVE REPORT

彼らは、最後の最後まで最高の愛を愛しきファンに注ぎ続けてくれた。通算3回目のONEMAN LIVE、グループの有終の美を飾る解散ライブの舞台としてナイトメアダーリンは5月7日に東京キネマ倶楽部でワンマン公演「最愛メランコリック」を行った。悪夢の世界から降臨した、りと・しおん・らいせ・みけ・りおん・もずくの夢魔たちが、レトロな香り漂う会場で催した最後の宴の模様をここにお伝えしたい。

幽玄でシンフォニックな音色が場内中に響き渡る。楽曲が激しく鳴り出すのに合わせて、一人一人2階の舞台へと姿を現し、1階へ颯爽と駆け下りる。メンバーが現れるたびに上がる歓声と、メンバーカラーに合わせて光るペンライトの輝き。観客たちが拳やペンライトをくるくると高速で回し続ける様も印象的だ。それだけみんな、彼らと過ごす最後の時間を存分に楽しもうと。いや、一緒に燃え尽きようとしていた。高まる期待。昂る興奮。そして‥。

メンバーらが熱情した声で煽れば、観客たちも声を荒らげだす。そのうえで彼らは、現実を消し去り、この場へ素敵な夢と幻想の世界を描きだすように『ナイトメア・ミーツ・ガール』を歌いだした。ナイトメアダーリンの存在を世の中へ知らしめた楽曲だ。いくつもの白い炎(Co2)が高く吹き上がる、彼らいわく汚れ堕ちた舞台の上から「僕らだけの世界」を作り上げようと甘い誘いをかけてきた。メンバーらと思いの絆を強く結び合おうと、観客たちがステージに向かって拳やペンライトを高速で振り回しながら伸ばしていた。メンバーたちも、互いに結び続けてきた絆をより強く結ぼうと、熱情した歌声の手を伸ばしてゆく。ナイトメアダーリンがこの場に作りあげたのは、御伽の世界ならぬ、覚めない夢が支配するシャングリラ(理想郷)。彼らざ「愛してる」と言葉を告げるたびに、観客たちの気持ちがどんどん素敵な悪夢に溺れてゆく。
この勢いをさらに黒く彩るように、彼らは「御伽話の続きをしましょう」と『朱ヰ絲』を歌い、さらに深く観客たちを熱狂の微睡みの中へ導いてゆく。6人が掛ける歌の魔法に触れた観客たちは、気持ちが揺さぶられるまま心地好く深みへ堕ちてゆく。彼らが舞台の上で麗美に歌い踊りながら呼びかける声に、心が嬉しく掻き乱される。

「上手に踊れ」の声を合図に、観客たちが左へ右へと身体を揺らしだす。『かくれんぼ』で彼らは、「ねぇ My Honey」と熱情した声で、観客たちへ迫りだす。ときに甘えた声で。ときには気持ちを奮い立て、胸の内を熱く焦がすように一人一人が歌声を届けてきた。彼らに「ねぇ My Honey」と誘われる度にハートが溶けてゆく。でも、激しく熱情した楽曲が身体を騒がせる。一人一人に「ねぇ My Honey」と誘惑される度、その恋に溺れてしまいたくなる。きっと、そんな想いを胸に抱きながら、フロア中の人たちが身体を大きく揺らしていたに違いない。
熱情した演奏をぶつけた『パンドラ』では、メンバーたちが熱く激しく誘いの声を上げていた。ときに妖艶な様で、ときに雄々しい姿で、6人は、切なさや悲しみに乱れる気持ちをぶつけるように、熱情した声を響かせて「あなたを手に入れるため」と歌っていた。終わることのない悲しみに身悶えるようだ。でも彼らは、何時しか悲しみにむせぶ気持ちさえも己を鼓舞する力に変え、痛い感情を前へと突き進む叫びに変え、観客たちと、この場に熱情一体化した景色を作りあげていた。なんて荒々しくも凛々しい姿だろう。
「さぁ、踊ろうか。」止まることなく『限界魔法少女⭐パラレル』へ。軽快に跳ねる、でもどこかトリッキーなリズムに合わせて軽やかに歌い踊るメンバーたち。華麗に舞い踊る彼らの姿を見ていると、胸が騒ぎだす。「奈落の底堕ちて」など、6人が熱情した想いを一つに重ね合わせてサビを歌うたびに、気持ちが刺激され、熱狂に溺れてゆく。ときに、メンバーと観客たちが熱い想いの掛け合いを見せれば、ガチ恋口上もぶつけあっていた。堕ちサビで見せた愛らしい姿。その後に示した、感情を剥き出しに攻める様に、思いきり熱い口づけをしたい気分だ。

それまでの凛々しく熱い姿とは異なり、MCでは愛らしい、とても親しみ覚える姿を見せていたことも伝えておきたい。

「まだまだ盛り上がっていけますかー」「Yeah!!」の声のやりとりを合図に、後半戦は激しいチップチューンの『現代的躁鬱御遊戯会』からスタート。ギラギラした輝きを放つ音の粒々を降り注ぎ疾走する攻撃的な楽曲に乗せ、彼らは観客たちを煽り続ける。ときに、「愛してる」と言葉を投げかけ、観客たちのハートをズキュンと射抜く様も見せてゆく。激しく華やかに爆走する楽曲の上で、6人とも昂る気持ちのままに観客たちを煽っていた。途中には、一人一人が自己紹介をしながら、観客たちと熱いコール&レスポンスを繰り広げる場面も登場。メンバーが入れ代わるたびに、フロアがメンバーカラーの光に染め上がる。彼らも、気合の入った声で観客たちを煽っていた。「御伽の世界へようこそ」と、それぞれ誘いかけるたびに、フロア中が熱情した黄色い声に染め上がる。とても攻撃的な楽曲だ。派手でカラフルなレーザーの輝きの元で、6人が熱狂と興奮の御遊戯会を作りあげていた。
ヒステリックかつトリッキーな、まるでダークファンタジックな物語を描き始めるように、6人は『はじまりはじまり。』を通し「生きたい死にたい」と挑発するように歌っていた。間奏では複雑ながらも一体化したダンスパフォーマンスも登場。彼らが胸の内でむせびなく想いや心の叫びを振り絞るように歌うたび、ほとばしる情情と気迫に心が熱く焦がれてゆく。身体を奮い立て、声を振り絞り「生きたい死にたい」と歌う6人の声に、心が痛く揺さぶられていた。
そしてりおんのアカペラからスタート。白い光に包まれながら、「こんな私辛いだけでしょう」と胸の内を零すように。でも、「壊したい こんな世界は」とも声だかに歌っていた。次第に感情が高ぶり、熱を抱く歌声。そこへ、破壊的な音を響かせるダークでマジカルな楽曲が流れだす、切なさに身悶える思いを歌った『欠陥少女メルル』だ。メンバーたちは曲に刻んだ痛い感情をみずからの心とシンクロしながら、胸の内をさらけ出すように歌っていた。この場へ悲しみを吐き出すように歌い、踊り狂う姿が印象的だ。煌めくレーザーの輝きも背に、ときにメンバーどうしで身を触れ合いながら、彼らは、胸の内に渦巻く痛みや悲しみを吹き飛ばし、光を求めるように張り上げた声で歌っていた。
「今までで一番綺麗な景色を見たいな、踊れ」の声を合図に『ビスキュイドール』が流れだした。メンバーらは美しく可憐に。でも,ときには感情の螺子を壊し、その妖艶な歌声を響かせる。間奏では、メンバーと観客たちが熱い声を交わしあえば、色とりどりのペンライトの輝きが高速でくるくると回り続けていた。甘く妖艶な様を見せながらも、観客たちを熱情した微睡みの中へぐいぐいと引き込んでゆく。それが、この場に相応しい夢魔な宴の様だと言うように。
それまでの空気を一気に華やがせ、ギラギラとした世界へ連れ出すように、ナイトメアダーリンは、カラフルなポップチューン『キミ中毒』を歌い踊りだした。華やかに踊る音の粒々をときめく想いにして、6人は恋にハートを燃やしたプリンスとなり、君に夢中になるあまり堕ちてしまいそうと、思いきり恋心をぶつけてきた。熱情した恋の告白を全力で告げるように、愛しいキミへすべてを捧げる勢いで一人一人が歌い踊っていた。観客たちも「キミのせい キミのせい」と歌う言葉を受け止めるたび、恋する思いを燃え盛らせる。気づいたら、互いにキミの中毒になっていた。
この勢いをさらに加速させ、この場をより過激に彩ろうと、ナイトメアダーリンは最後に『絶望Days』を熱唱。胸をくすぐるエモメロな楽曲だ。荒ぶる楽曲に刺激を受けた観客たちは、熱狂に身を浸しながらも、舞台の上で歌い踊るメンバーらと同じ動きを真似ながら身体を揺らしていた。腕を高く突き上げ、気持ちを一つせまるメンバーたち。落ちサビで見せた、心を奮い立てて歌う姿。そこからラストに向け、6人はすべての感情を解き放ち、激熱した声で煽りながら、この場に熱狂という言葉に相応しい景色を描きだしていった。

りとの語った「ナイトメアダーリンと出会ってくれて。ここまで支えてくれてありがとうございました」の言葉を受けて、アンコールへ。歌始まりの『Ratchet woman』で6人は、最初から感情をMAXへと突き上げ、華やかに躍動する楽曲に乗せ、想いを一つに熱い声を重ね合わせていた。その気迫を身に受けたフロア中の人たちも、気持ちを熱く滾らせ、彼らと一緒に感情のアクセルを強く踏みながら、この場へふたたび熱狂の様を作りあげてゆく。 落ちサビでは、メンバーたちが気持ちを剥き出しに、熱情した声を次々と繋いで歌いあげる。6人とも胸の内で熱く滾る感情を全力でぶつけ、この場に、極上の熱狂という様を作りあげていた。
その勢いさらに加速しようと、ナイトメアダーリンはマジカルでダークファンタジックな『限界魔法少女⭐パラレル』をふたたび歌唱。この場にいる仲間たちへ、理性を消し去る魔法をかけてきた。6人がエモーショナルな声を一つに重ねあわせて歌うたび、このまま何処までも、共に熱狂へ堕ちてしまいたくなる。彼らは魔法使いのプリンスと化し、熱情した声で歌の呪文をかけ、この場を熱狂の宴の場に染め上げてゆく。6人が心を一つに歌いかける声が、どんどん気持ちを華やがせる。そして…。

最後はやはり、この歌だ。ナイトメアダーリンの2年間の歩みの最後を彩ろうと、6人はふたたび『ナイトメア・ミーツ・ガール』を熱唱。「僕らだけの世界で さあ 絶対的な赤い糸!」と歌うこの曲を、夢魔の世界から一生抜け出せない呪文として唱えながら、観客たちを共依存させてゆく。彼らが「愛してる」と連呼するたびに、熱狂に溺れてゆく観客たち。だから、思いきり拳やペンライトを振り回し、6人に向けて「世界で一番愛してる」と、想いを捧げずにいれなかった。現実から切り離し、御伽の世界のプリンスとプリンセスの関係にしていくこの曲を通して、このままずっと心の手を繋ぎあっていたい。たとえナイトメアダーリンというグループは歴史を終えようと、「愛してる」の言葉で繋がりあった関係は、けっして途切れることはない。覚めぬ夢と同じように、けっして現実に目覚めることはない。

PHOTO:ユダ
TEXT:長澤智典

セットリスト
SE
1.ナイトメア・ミーツ・ガール
2.朱ヰ絲
3.かくれんぼ
4.パンドラ
5.限界魔法少女⭐パラレル
MC
6.現代的躁鬱御遊戯会
7.はじまりはじまり。
8.欠陥少女メルル
9.ビスキュイドール
10.キミ中毒
11.絶望Days
-ENCORE-
MC
en1.Ratchet woman
en2.限界魔法少女⭐パラレル
en3.ナイトメア・ミーツ・ガール

SNS

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