止まることのない快楽と恍惚に、興奮と熱狂に、ずっと溺れ続けていた。 クルエラ、ついに攻撃を開始!!!!!

LIVE REPORT

 ついにクルエラが始動した。始まりを告げたのが、11月17日(日)に池袋EDGEで行ったクルエラ始動主催「Curtain Call」公演。-カラス-/SHIVA/ツヅキマシテ?/泥眼/NETH PRIERE CAINが共演。
クルエラは、11月24日に1stデジタルシングル『レミゼラブル』を発売する。先に伝えておくと、ライブは1stデジタルシングル『レミゼラブル』の曲順をなぞるように始まり、その後、クルエラとして転生する前に名乗っていた悪役〈C〉時代から演奏を続けてきた曲たちも並べる形で進んでいった。

 厳かな、でも哀切さを持った音色が鳴り響く。やがて、場末のサーカス小屋で、これから妖しげなSHOWが幕空けるように、ピアノやアコーディオンの音色が軽快に。でも、どこか悲壮さを持った旋律を重ねだす。その音楽は、現世から離れた、何処か異質な世界へと誘う悪夢の調べのようにも響いていた。その演奏に乗せて開いた幕の先には、時が動き出すのを待つ人形たちのような、微動だにしないメンバーたちの姿が…。そこへヴォーカルの朱鳥がゆっくりと姿を現した。

カラカラと回る映画フィルムのロール音。そこへ重なるように鳴り響く鐘の音。朱鳥が思いをこぼすように歌った「さ よなら 愛した君と…」の言葉を合図に、楽曲は、一気に荒ぶる表情を描きだした。クルエラ始動ライブの冒頭を飾ったのは、MVも先行で公開していた『レミゼラブル』だ。彼らは、この場から現実を消し去るように狂騒の旋律を激しく刻み続ける。その上で朱鳥が、頽廃の物語を綴る語り部となり、朗々と歌いあげる。フロアには、早くも横モッシュへ興じる人たちが多く登場。心を惑わすサビでは、誰もがその場で飛び跳ね、歓喜へと導く旋律に心地よく身を委ねていた。激しく攻撃的な楽曲なのに、胸を揺さぶる美メロな歌や旋律で、観客たちの心をクルエラは激しく惑わす。だから大勢の人たちが朱鳥と一緒に歌を口ずさみ、右手を高く掲げて飛び跳ねていた。クルエラが仕向けた狂乱の宴。早くも心も身体は、舞台から放たれる狂える赤黒い熱に吸い寄せられていた。

 さらに激しさを増すように。いや、クルエラは『KA[V]KA』の演奏を通して黒く轟く音を舞台の上から豪快に降り注ぎ、この場を、折り畳みしてゆく観客たちによる狂乱の景色に染め上げる。サビでは両手を高く掲げ、大きな花を咲かせる場面も誕生。身体をザクザクと切り刻むような痛い衝撃を持った演奏の上で、激しくグロウルする声と、胸を揺さぶる老獪で美メロな歌を巧みに使い分け、観客たちの心を酔わす朱鳥。『KA[V]KA』、表情豊かな歌で魅了しつつも、終始、スケール大きな黒い衝撃を叩きつける楽曲だ。メンバーたちは、その場から動くことなく。でも、薫と凪斗のギター陣が頭を激しく揺さぶりながら演奏していた姿も印象深く見えていた。

 荒々しい牙を剥きだすように、さらに攻撃性を増したザクザクとした演奏に乗せて、クルエラは『曖昧ストロベリィ』を叩きつけた。メンバーらの叫ぶ声を背景に、身につけたハーフコートの衣裳を巧みに翻し、ときに妖艶な声で、ときにはグロウルした声で観客たちを煽る朱鳥。濃密な刺激を塗りたくる音へ魅せられるように、場内中の人たちが身体を激しく折り畳む。カオスな様を描き出す指揮者となった朱鳥へ煽られるように、観客たちが左右へ踊りながらモッシュしていく。その光景が、今宵は激しくも美しい様として見えていた。

 映画が始まるブザー音が鳴り響く。歪むピアノとアコーディオンの音色など、ふたたび場末のサーカス小屋で繰り広げるSHOWへと誘うような、華やかな。でも、どこか物悲しさを抱いた音楽が流れだす。さぁ、ふたたびここから悪夢を見せようか…。

 朱鳥の「畳んでこい!!」の言葉を合図に、低く重い音たちが雪崩のごとく襲いかかる。朱鳥の「行けー!!」の声を合図に、大勢の観客たちが悪役〈C〉時代から演奏をしてきたお馴染みの『PIERROT』に乗せ、左右にモッシュしだした。前方で蠢く観客たちが激しく身体を揺さぶるのとは裏腹に、後方の観客たちはゆっくりと左右にモッシュしていた。でも、サビが始まったとたん、より攻撃性を増した歌声と演奏の衝撃に揺さぶられ、場内中の観客たちが一斉にヘドバンに興じれば、高く右手を掲げて飛び跳ねる。誰もが彼らに理性という言葉を奪われ、操られるままに踊り狂っていた。メンバーらは、体感的な衝撃を持った、重低音響き渡るダークでラウドな音でせまりながらも、そこへ巧みに重い緩急の表情を描き、終始、観客たちを黒い轟音の宴の中で暴れ狂わせていた。

 立て続けに、重厚な激リフナンバーの『乖離』を投影。そこへ、むせび泣くような悲哀を抱いた朱鳥の歌声が重なりだすのを合図に、クルエラは、激しい音と哀愁を覚える美メロウな歌声が折り重なるドラマを描き出す。グサグサと突き刺す轟音の衝撃を身体中に覚えながらも、哀愁を帯びた朱鳥の感情的な歌声に、気持ちがずっと惹きつけられていた。短い中へ緩急を持った表情を次々と描きながら、彼らは熱狂のドラマを作りあげる。絶叫にも似た朱鳥の歌に気持ちを奪われながらも,痛い衝撃を持った音に刺激を受け、身体はずっと激しく揺れ続ける。巧みに緩急の彩りを与える曲に合わせて、観客たちも同じように感情に緩急を付けながら暴れ狂う。寄り添いあう、その様が最狂だ。朗々と歌いあげる朱鳥の姿に気持ちを預けながらも、音が荒ぶるたびに身体や頭を振らずに入れない。

 クルエラは最後に、荘厳かつ轟音シンフォニックな『シガラミ』を雄々しい様で突きつけた。朱鳥の歌いあげる様に、大勢の人たちがひれ伏していく。ゴシック/ダーク/シンフォニク/ラウドな要素を融合したスケール大きな、クルエラ流の暗黒スタジアム系ナンバーを全身に浴びながら、大勢の人たちが頭を空にし、身体を折り畳み、掲げた手を揺らし、5人に思いを捧げていた。誰もが、深い深い音の海の底へと吸い込まれるように落ちていた。強烈なその衝撃に、ただただ身を捧げていた。
 クルエラがノンストップで繰り出した、荘厳な儀式のようにも覚えた狂気の物語へ誰もが終始身を預けていた。いや、止まることのない快楽と恍惚に、興奮と熱狂に、ずっと溺れ続けていた。

 狂おしいほどに衝撃的な幕開けだった。その衝撃の物語が、これからどんな風に綴られていくのか。ライブハウスというサーカス小屋で繰り広げた妖しくも怪しい宴は、しばし現実を忘れさる。それを欲するなら、ぜひクルエラのライブに足を運んでもらいたい。

PHOTO:クルエラ
TEXT:長澤智典

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クルエラ主催 3MAN公演 「狂人形Spectacle ~Chapter 1~」

日程 : 2025年2月19日(水)
会場 : 池袋BlackHole
OPEN / START:16:30 / 17:00
前売 / 当日:¥4,000 / ¥4,500
(D代別)
【出演】
クルエラ / ジグソウ / モンストロ
【プレイガイド詳細】
■A:e+プレオーダー
受付期間:2024年12月1日(日)12:00〜12月8日(日)23:59
結果確認:2024年12月11日(水)13:00〜12月12日(木)18:00
入金期間:2024年12月11日(水)13:00〜10月13日(金)21:00
https://eplus.jp/sf/detail/4214120001-P0030001
■B:e+一般(2025年1月19日(日)10:00より受付開始)
https://eplus.jp/sf/detail/4214120001-P0030001
入場順:A→B→当日券 
お問い合わせ:池袋BlackHole TEL

03-5955-7396 (15:00-21:00)

クルエラ主催 3MAN公演
「狂人形Spectacle ~Chapter 2~」

日程 : 2025年3月19日(水)
会場 : 池袋BlackHole
OPEN / START:16:30 / 17:00
前売 / 当日:¥4,000 / ¥4,500
(D代別)
【出演】
クルエラ / ヒッチコック / Ms.EVA
【プレイガイド詳細】
■A:e+プレオーダー
受付期間:2025年1月5日(日)12:00〜1月13日(月)23:59
結果確認:2025年1月16日(木)13:00〜1月17日(金)18:00
入金期間:2025年1月16日(木)13:00〜1月18日(土)21:00
https://eplus.jp/sf/detail/4214140001-P0030001
■B:e+一般(2025年2月9日(日)10:00より受付開始)
https://eplus.jp/sf/detail/4214140001-P0030001
入場順:A→B→当日券 
お問い合わせ:池袋BlackHole TEL

03-5955-7396 (15:00-21:00)

クルエラ主催 3MAN公演 「狂人形Spectacle ~Chapter 3~」

日程 : 2025年4月9日(水)
会場 : 池袋BlackHole
OPEN / START:16:30 / 17:00
前売 / 当日:¥4,000 / ¥4,500
(D代別)
【出演】
クルエラ / 鴉-カラス- / 泥眼
【プレイガイド詳細】
■A:e+プレオーダー
受付期間:2025年1月19日(日)12:00〜1月26日(日)23:59
結果確認:2025年1月29日(水)13:00〜1月30日(木)18:00
入金期間:2025年1月29日(水)13:00〜1月31日(金)21:00
https://eplus.jp/sf/detail/4214160001-P0030001
■B:e+一般(2025年3月9日(日)10:00より受付開始)
https://eplus.jp/sf/detail/4214160001-P0030001
入場順:A→B→当日券 
お問い合わせ:池袋BlackHole TEL

03-5955-7396 (15:00-21:00)

クルエラ 1st ONEMAN公演 「ドラスティックシネマ」

日程 : 2025年5月9日(金)
会場 : 池袋BlackHole
OPEN / START:17:30 / 18:00
前売 / 当日:¥3,500 / ¥4,000
(D代別)
【出演】
クルエラ
【プレイガイド詳細】
■A:e+プレオーダー
受付期間:2025年2月8日(土)12:00〜2月12日(水)23:59
結果確認:2025年2月14日(金)13:00〜2月15日(土)18:00
入金期間:2025年2月14日(金)13:00〜2月16日(日)21:00
https://eplus.jp/sf/detail/4214190001-P0030001
■B:e+一般(2025年2月22日(土)10:00より受付開始)
https://eplus.jp/sf/detail/4214190001-P0030001
入場順:A→B→当日券 
お問い合わせ:池袋BlackHole TEL
03-5955-7396 (15:00-21:00)

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セットリスト
『レミゼラブル』
『KA[V]KA』
『曖昧ストロベリィ』
『PIERROT』
『乖離』
『シガラミ』

クルエラ「レミゼラブル」 MV FULL
https://www.youtube.com/watch?v=j2gTo0hvN1s

SNS
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