【木原誠太郎】人生6勝4敗が丁度いい!マーケティングリサーチのプロの人生を追いかける。心理学×統計学を掛け合わせた性格診断『ディグラム診断』が生まれる誕生秘話。献身的な家族愛、厳格な父親から受けたプレゼン術とは!?
マーケティングリサーチのプロ・木原誠太郎が令和の時代、新しい幸せツールをお茶の間に届けている。心理学×統計学を掛け合わせた性格診断『ディグラム診断』。木原は、麒麟・川島明とTBSテレビ『あなたはどれに当てはまる?スター★性格診断SHOW』で番組監修/MCを務める。『ディグラム診断』を用いて、多数の芸能人の心の中を分析、カウンセリング。新しい自分の顔を浮き彫りにして視聴者の支持を受ける時代の申し子と言われている。今回、木原の知られざる生い立ち、過去、音楽観、未来の展望についてインタビューを試みた。
【家族思いの多趣味パパ!青年時代はサッカー少年】
――― テレビで見かける木原さんは真面目で誠実なイメージですが、普段の木原さんはどんな人ですか?
木原 多趣味ですよ!モトクロス、サッカー、寿司作り、漫画好き、歴史好き、アウトドア・キャンプ好き。中学3年の娘と5才の息子がいます。最近でいえば息子のおかげで「受験の偏差値」について詳しくなりましたね。モトクロスは小学校時代に父のジープに乗って富士山の麓で走ったのがキッカケです。サッカーは小中高とサイドバックのポジションをこなし、結構いい線の選手までいきました。好きな選手は、オランダのマルコ・ファン・バステン、ブラジルのロベルト・カルロス、元日本代表の都並敏史です。私の影響か息子は元日本代表のJリーガーのチームで頑張ってます。娘はバスケ部に所屬していて、スポーツ好き一家ですね。オススメ漫画はたくさんあるのですが、グルメ漫画BEST3でいうなら【1位】「将太の寿司」【2位】「おいしい関係」【3位】「ミスター味っ子」。歴史漫画なら【1位】「信長のシェフ」【2位】「センゴク」【3位】「三国志」です。「将太の寿司」の影響で、主人公・関口将太になりきって時々家族に寿司を握ったりしています。影響を受けたのは武田家の甲陽軍鑑と、電通の4代目社長の吉田秀雄で「鬼十則」を作った人でも有名な方です。平日休日問わず、焚き火やキャンプをしてます。キャンピングカーを所有してまして、たき火を囲んで会話している瞬間が代えがたいものがありますね。
――― 好きな音楽や影響を受けたアーティストおりますか?
木原 学生時代は放送委員会にいて学校の放送でジャーマンメタルやデスメタルを流すような学生でした。いわゆる流行やJ-popというよりは、メロコアやハードコアロックなどの音楽を聴くことが多かったです。実家が、幼い頃からスペースシャワーTVやMTVを入れていて、その影響が強かったと思います。大学生の時は、ユーロビートやサイバートランスなど、クラブミュージックの最先端のものを聞く機会が多かった気がします。でも、友人と騒ぐというよりは、純粋に音楽を聴きに行く方が多かったです。よく1人でクラブに行ったりもしました(笑)。社会人になってからは沖縄音楽に魅了されて、三線を弾き始めたり、ブルーハーブや神門さんなど、メッセージ性の強い歌詞の日本語ラップをよく聴くようになりました。
――― 音楽とディグラムの関係あれば教えてください
木原 性格と音楽の相関はあると考えています。音楽の好みの変わりどきは、性格の変わりどきだと考えていて、僕自身が、中高生、大学生、社会人と聞く音楽が変わったように、人生の節目や生活環境、ライフスタイルが変わると好みの音楽も変わります。なのでディグラム診断としても、データ分析をする時や自分の人生戦略を考えるときには、音楽も指標の一つとして重要視しています。出演しているときや、診断中に頭の中に音楽が流れてくる時は、勝ちパターンですね。いわゆる<ゾーン>に入るという感覚でしょうか。今後の診断設計の中で、<ゾーン>についても考えて行けたらなと思います。
――― 私(インタビュア)、木原さんのファンです。あえて著書内のディグラム分析結果で印象に残るBEST3が「モテる男はユニクロのヒートテックを毎年買う」「合コンでモテる女はスタバにひとりで行く」「映画のエンドロールを最後まで見ない女は離婚しやすい」で。毎年キャッチーなお題を考えられるのですか?
木原 具体的な話で言うと、コンテンツをA群とB群で分けて考えます。A群っていうのが予定調和群。クライアントさんの仕事で言うと、A群は商品とか業界の認知度を量ったりとか、そういうことへの興味について聞いたりとか、業界のリサーチでやるようなことを聞く。B群っていうのは全く関係ないことを聞く。例えばコーヒー業界だったら、コーヒーを週に何回飲みますか?とか聞くのがA群で、B群は全く違うの。旅行どこ行きますか?とか、好きな絵は何ですか?とか、コーヒーに関係なく思いついたもの何でも聞く。それを一緒にくしゃっと分析すると、コーヒーを週に1回飲んでる人は、実はお寿司屋さんで玉子を頼む率が高いですっていうのが出てくる。データ上で全く関係ないことを聞いてくっつけてみると、時々おもしろいものが出てくる。そのおもしろいものを、書籍やコンテンツとして提供しています。
【父は伝説の敏腕宣伝マン、お小遣いはプレゼン制】
――― どんな家に生まれたのですか?生い立ちから教えてください
木原 父親は某大手企業の宣伝部長でした。当時流行していたレースの担当であったり、退職後は玩具メーカーミュージアムの副館長も歴任しました。今では当たり前ですが航空機の機体広告を作ったパイオニアとしても知られています。すごく厳格な教育者でした。例えば周囲の友達は小遣い制が普通だったところ、木原家はプレゼン制でした。「いかに小遣いがほしいか?」「何のために使うのか?」合理的に父を説得させないと支給されないシステムで。プレゼンが褒められたのは、たった2回しかなかったと覚えております。生まれは京都市なのですが、父の転勤で東京に移住して、小中高と東京で過ごしました。ずっとサッカーに熱中していたスポーツ青年でしたね。ポジションはサイドバックが多かったですね。守備の要で攻撃の起点にもなる。今でも物事を考える時に役にたってますね。強いチームに共通するのは「フィジカル」と「コミュニケーション」。ビジネスも同じで常にサイドバック的な視点から思考を働かせております。
――― 木原さんにとって父親はどんな存在なのですか?
木原 父はとても忙しい人だったのですが、休日にモトクロスへ連れて行ってくれたり、キャンプへ連れて言ってくれたりしました。当時は限られた時間で父に私のことを知ってもらいたいと思っていましたし、父のことを知りたいというのが、性格診断をはじめた源泉かもしれませんね。人が好きというか、父親が好きというかファザコンなんでしょうね。父という存在は越したいけど越せない人。褒められたいために未だに頑張っているのかな?。父は私が18才のときに突然大会社を辞めまして。「撤収!自分ができることをする」と言い始めました。そのことがキッカケで私も「自分のことを主張したい、人前で話したい」と強く思いまして、法政大学経営学部に入学しました。マーケティングとブランディング(消費者行動論)を専攻しながらビジネスコンテストで多数に出場、多数入賞することができました。大学2年のときには起業家集団「Newhands」を主宰しました。アート映像と広告の融合を目指したビジネスに力を入れていた学生時代でした。特に印象深かったのは2000年10月に優勝したときです。ネットバブルの時代で新たなYouTubeのような「画楽C&Cモデル」を提案。すごく自信がつきました。
【2度の死の淵を経験、元看護士の妻が支えた家族愛】
――― 病気も多く経験されたのですよね?
木原 はい。大学卒業後、株式会社電通リサーチに入社。リサーチプランナーとして、主に自動車会社、日用品会社、銀行などのプロジェクトに携わったのですが、26才のとき慢性硬膜下血腫となり、27才でステージ2の直腸がんと宣告されました。死がよぎりましたね。もっと人前に話したいという欲求が膨れ上がりましたね。その後、奇跡的に体調が回復して、コミュニケーションブティック 株式会社Newhandsを設立、代表取締役に就任しました。その後、株式会社ミクシィ、株式会社電通で数々のプロジェクトを歴任したのですが、2017年、再び大病を経験。過去の経験もあり、2度目の死の予感です。節目節目に父の顔を思い出しまして、「オレ、まだ褒められてないなあ、もっとプレゼンして喜ぶ顔をみたいなあ」と。父は生きる燃料、命のガソリンかもしれません。それと支えてくれた仲間や家族の存在が何より大きかったです。
――― 今の活動について父親はどう思われてますか?
木原 はい。すごく喜んでくれてます。今でも忘れられないのが2013年5月のこと。33才で初めてメディアに出ました。実家に帰って父と酒を交わしましてね、照れ臭そうに「誠太郎、とくにかくスゴ過ぎてオレは分からないけど」って言ってくれまして。小さい頃から尊敬していた父でもあり、人生の先輩で目標の父。まだまだ褒めれたいじゃないですか。木原の頑張る原動力ですね。小さい頃の原体験が。
【データ屋から伝えるプロに転身】
――― 話は戻りますが、独立するキッカケを教えてください
木原 会社員時代、人生相談が多くて。ミクシィにいたときは中間管理職として部下を抱えてましたし。やたら恋愛相談とかに乗るんですよね。性格上、いい加減に返したくなくて。あと統計データーをキャリアとして長年やってきたので、「この人の性格、こういう行動をとるよね」というのは分かったんですよね。そのことをちゃんと分かりやすく伝えるには、「心理テストを科学したら面白いんじゃないか!」と思いついたんです。2年ぐらい心理学の勉強を本格的にはじめました。そうしたら思ったより日本人の性格のことって大多数の人が分かっていないんだなあと気付きまして。例えば「人にフラれる人って、どういう性格なんだろう?」と考えたとき、「協調性が高い女性はフラれる率が高い、そしてその人たちがお寿司屋さんで食べるネタがサーモンと甘えびが多い」と統計上で出てくるんです。あと「飲みの席でカシスウーロンを最初に頼む女性はフラれる率が高い」とか。様々な仮説を立て始めて統計を取り始めたのが2010年ぐらいだったんです。そうしたら世の中が面白く見えてきまして。行動が性格に結びついているんじゃないかなあと。人生ってネタじゃん!と思って、ボクこれで生きていこうと思ったんです
――― 会社を設立してからテレビスターに駆け上がるまでは?
木原 今までボクはデータ屋さんだったんです。2012年に「伝えることに重きを置く仕事をしよう」って決めたんですね。準備1年して2013年に会社を設立しました。その間に「データ分析って<こんな面白いこと>がわかりますよ」って各方面に言い続けていたら、テレビ局の人に「お前、面白いやつだな」と新番組のMCに抜擢してもらったんです。90分の特番バラエティーでMCが極楽とんぼの加藤浩次さんとで『性格ミエル研究所』という番組を6回させていただきました。これがボクのメディアデビューになったんですよね。ただテレビデビューする前から視聴者から「嘘ついてんじゃねえよ」と言われて炎上するんだろうなあと不安がいっぱいでした。だって職業柄、自分を1番、疑っているのはボクで、ディグラム診断の結果にも最後まで合っているか心配でいますからね。ただ放送後、テレビを見た人の反応を調べてみたら9割以上が全部当たっているってデーターが出て。「よし!当たってる!間違ってなかった!」と自身が確信に変わりました。。
【僕のこと占い師って呼ばないでくださいね(笑)】
――― 今後の野望を教えてください
木原 必要なデータは2019年の段階で全部、出揃いました。あとは皆さんに知ってもらう時期で、それを社会実装したいと思って努めてます。例えば、AIとかメタバースなどの仮想空間にハマり過ぎて自分のことが分からなくる人は増えると思うんです。そう人に対して、サイゴグラフィック(性格や価値観、ライフスタイルなどの総称)を情報として示してあげてコンテンツ化して、直接解決方法に結びついていけたらなあと思っております。近未来の話でいえば漫画「ドラゴンボール」のサイヤ人が持つスカウターのように一目でその人の性格が分かるようになり、コミュニケーションツールの1つになってほしいなあと思います。最終的には「日本人の性格を全て分析した人、日本一性格を知っている人」と呼ばれたいですね。現在、20の質問からディグラム診断が分かるサイトがあるのですが、2021年で5,000万回強のアクセスが寄せられております。
https://digram-shindan.com/enquete
――― 最後に一言お願いします。
木原 性格診断というのは全知全能の神ではなく1つの道具でしかないんです。なんでこの人は魅力的なんだろうと思ったとき、より一層、人の良さ、魅力が立体的に分かるルーペとして【性格診断】を手軽につかってもらえると有難いと思っております。あと握手やサインを頼まれることがあるのですが。そのとき「占ってください」は禁句でお願いします。正確には「診断してください」ですので(笑)。「ディグラム性格診断」は心理学と統計学に基づいて数値化したものなので!決して占い師ではありません。
――― 若い人にも一言、元気になる言葉をお願いします。
木原 父の口癖で「人生6勝4敗が丁度いい」がありまして。小学校のときから聞かされてました。今では息子と娘にも受け継がせています。
≪プロフィール≫
木原 誠太郎(きはら せいたろう)
1979年1月16日、京都府生まれ。法政大学経営学部経営学科卒業。
性格診断プロフェッサー、リサーチプランナー、作家、文化人タレント、京都芸術大学客員教授。ディグラム診断の第一人者。ディグラム・ラボ株式会社 代表取締役。
かつて電通やミクシィでマーケティングを担当し、2013年にディグラム・ラボ株式会社を設立。心理学と統計学で人間の本音を分析し、カウンセリングするプログラム「ディグラム」の研究し、事業展開をする。芸能事務所「ジャストプロ」に所属。身長175cm、血液型はA型。
【書籍】
『47都道府県ランキング発表! ケンミンまるごと大調査』(文藝春秋)、『ディグラム性格診断〜本当の自分と相性をズバリ解明!』(ポプラ社)、『焼き肉屋で最初にタンを注文する女は合コンでモテる! ―ディグラム分析でわかる恋愛・結婚の法則』(朝日新聞出版)、『データでズバリわかる! ディグラム天職診断』(廣済堂出版)、『75.5%の人が性格を変えて成功できる 心理学×統計学「ディグラム性格診断」が明かす<あなたの真実>』(講談社)、『1400万人の新ディグラム性格診断』(ポプラ社)、『性格が見える2択の質問』(主婦の友社)、『<貯蓄のプロ>と<ディグラム診断のプロ>が教える「夫婦のお金」の増やし方』(扶桑社)、『47都道府県格差』(幻冬舎)、『完全版 最強のエレメント占い – 占いを科学する!!!』(主婦の友社)、『もしアナタが食べものだったら性格診断』(ポプラ社)、『不動産営業が面白いほどうまくいく本』(ごま書房新社)
【テレビ出演】
『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)、『トクダネ!』(フジテレビ)、『性格ミエル研究所』(フジテレビ)、『ビビット』(TBSテレビ)、『オイコノミア』(NHK Eテレ)、『グッと!スポーツ』(NHK総合)、『橋下×羽鳥の番組』(テレビ朝日)、『スッキリ』(日本テレビ)、『有吉ゼミ』(日本テレビ)、『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ)、『好きになった人』(⽇本テレビ)、『あなたはどれに当てはまる?スター★性格診断SHOW』(TBSテレビ)
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